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特集バックナンバー Vol.12 福島原発事故を受け、脱原発・エネルギーシフトに向けた活動を展開


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FoE Japan 福島原発事故を受け、脱原発・エネルギーシフトに向けた活動を展開

 FoE Japanは、世界77か国に200万人のサポーターを持つ Friends of the Earth Internationalのメンバー団体で、1980年から活動を開始しました。
地球上のすべての生命(いのち)がバランスを取りながら心豊かに生きることができる「持続可能な社会」を目指し、地球規模での環境問題に取り組んでいます。東日本大震災に伴う東京電力福島第一原子力発電所の事故を受け、原発・エネルギー関連のチームを立ち上げ、現在、「脱原発・エネルギーシフトに向けて」のプログラムに力を入れています。FoE Japanの満田夏花さんに取り組みの経緯と活動状況、今後の活動などについて伺いました。

国際環境NGO FoE Japan[東京都]

放射線被害最小化と脱原発政策への転換を

Q:「脱原発・エネルギーシフト」のプログラムを立ち上げた経緯を教えてください。

満田:3.11の大震災とそれに伴う福島第一原発事故に私たちは大きな衝撃を受け、今後の活動をどうするのかについて真剣に議論しました。中でも被害に遭われている福島の人たちをどう支援するのかが大きな議論の焦点になりました。FoE Japanではこれまで原発輸出の問題には取り組んできましたが、国内の原発問題は扱っていませんでした。足許で起こった大きな問題を見過ごしてはいけないという思いから、原発とエネルギーのプログラムを立ち上げたのです。

【写真:FoE Japanの満田夏花さん】

Q:どのような活動を進めていますか。

満田:当面の活動として、①福島での放射線被害最小化に向けて、②脱原発・持続可能なエネルギー政策実現を求めて、③NGO・市民団体とのネットワーキング――の3つの柱を立てました。満田:当面の活動として、①福島での放射線被害最小化に向けて、②脱原発・持続可能なエネルギー政策実現を求めて、③NGO・市民団体とのネットワーキング――の3つの柱を立てました。

福島での放射線被害最小化に向けては、事故後、現地でめぐりあった福島の市民グループをはじめ様々な市民団体と連携しています。「20ミリシーベルト」基準の撤回を求めて、福島のお父さん、お母さん方と一緒になって政府と交渉したり、福島で会合を重ね、自主避難された方々の声や避難したいのにできないでいる方々の声を集めて政府や国に提言したりしています。

脱原発・持続可能なエネルギー政策実現を求めてでは、原発事故による被害の最小化の政策措置や、脱原発・エネルギーシフトの政策の具現化を求めて、国会議員向けにセミナーなどを開催し、働きかけを強めています。 NGO・市民団体とのネットワーキングでは、脱原発に取り組んでいる団体や個人に呼びかけ、「eシフト=脱原発・新しいエネルギー政策を実現する会」を発足させました。FoE Japanが事務局を担い、放射線被害の最小化や脱原発のための政策提言、エネルギー政策転換に向けた活動を展開しています。

エネルギー政策をみんなでつくっていく

Q:どのようなことが問題となっているのでしょうか。

満田:まず問題視したのは、放射線の子どもたちへの影響です。文部科学省は校庭利用の暫定目安として「年間被ばく線量20ミリシーベルト以下」とする通知を4月19日に出しました。しかし、20ミリシーベルトは、いままでの日本の基準(公衆被ばく限度は年1ミリシーベルト、放射線管理区域は年間5.2ミリシーベルト)に比しても、また国際的な基準に比しても高すぎます。
私たちは、「福島老朽原発を考える会」や「子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク」などの市民団体とともに、この撤回を求めて政府との交渉を重ねました。同時に行った署名活動では多くの市民の支持を受け、10日間で5万人くらいの署名が集まりました。5月23日には、福島のお父さん、お母さん方やそれを支える多くの市民の方々と文部科学省で直接交渉を行いました。それに対して、文部科学省は5月27日に、今年度の学校における被ばく量を「年1ミリシーベルトを目指す」としました。学校外の被ばくや内部被ばくなどを考慮したものではないので十分ではありませんが、一定の譲歩は引き出せました。引き続き、署名活動を進めています。

【写真:2011年5月23日 20ミリシーベルト基準の撤回を求めて文科省と交渉の様子】


そして、最も深刻な問題は、福島の放射線量の高い状況が続いていることです。政府は計画的避難区域や特定避難緩衝地点を設定していますが、それ以外の地域の汚染もかなり深刻な状況です。除染をしても、場所によっては効果がありますが、場所によっては周囲の野山が放射能汚染されているため、また汚染レベルが上がってきてしまいます。自主避難をしようにも補償が不透明で、経済的な理由や仕事の都合で避難できずに苦しんでいる人たちが大勢います。そこで私たちは、アンケートを行ったり、福島で会合を行ったりして集めた自主避難を考えている人たちの切実な声を、政府に届けました。その一環として、原子力損害賠償紛争審査会に対し、自主避難者への賠償を明確化することを求めていきました。

【写真:福島の人たちの声を原子力損害賠償紛争審査会に伝え、提言を行った時の様子】


この活動の結果、自主避難者にも賠償が認められる方向に変わってきたのは、大きな成果だと思っています。

Q:脱原発・エネルギーシフトはどのように進めていくのですか。

満田:「eシフト」の中に市民エネルギー委員会を立ち上げ、エネルギー基本計画の見直しや再生エネルギー特別措置法案に対して市民側から意見をインプットしていく活動を行っています。

エネルギーシフトに向けては、例えば、再生可能エネルギー自体は小規模ですが、分散型とすることで地域おこしや国内での経済効果が一定程度見込めます。ですから、再生可能エネルギーの促進は、これからの経済振興の目玉になる可能性があると思っています。脱原発はコストアップにつながるという意見もありますが、国の計算したコストには、原発立地や放射性廃棄物処理などにかかる莫大なコストが落ちています。そして事故が起これば、その対応コストは計り知れないものになります。また、脱原発でエネルギー需要に応えられるのかを経済界では懸念していますが、今年の夏を乗り切れば、ひとつの方向性が見えてくるのではないでしょうか。需要を抑えつつ、人智を尽くしていけば、エネルギーシフトは可能だと考えています。

Q:私たちにできることはなんでしょうか。

満田:原発事故とその後の計画停電で、社会全体の節電意識が高まりました。電力やエネルギーを大切に使うために一人ひとりの生活を見直すことも、エネルギーシフトへの大きな力になります。そして、エネルギー政策を国任せにせず、市民参画で考えていくことが何より大事です。エネルギー基本計画に関して一般の人にも分かりやすいQ&Aも作成しています。国民みんなが関心を持ち、エネルギー政策はみんなでつくっていくべきだと声を上げいく。そのためのツールとして、FoE Japanの活動を活用してもらえればと思います。

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