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レポート情報

ハーフマイル・フォレストストリップによみがえる森

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 キリマンジャロ山の東南山麓、標高約1,600mにあるテマ村。その村の上部に点々と広がる裸地化した山肌に、失われた緑を取り戻そうと、村人たちが植林に立ち上がって21年が経つ。

 植林といっても、植えた苗木のすべてが根付いてくれるわけではない。新規植林地の場合、苗木の活着率は60%ほどである。つまり10本植えたうちの4本は枯れてしまう。村人たちは、毎年、毎年、大雨季になると枯れた苗木を植え替え、そして苗木を覆いつくしてしまうブッシュや雑草の刈り払いに取り組んできた。こうした取り組みが一つの植林地だけでも最低5年間は必要になる。そうしてやっと植林地は一様に苗木が植わった状態となり、ブッシュや雑草に負けない高さまで育ってくれる。
【写真:キリマンジャロ山の水源地に、村人たちによって植えられた木(パトゥラマツ)。彼らの長年の手入れによって、ようやくこのように森としてよみがえる。】


 私たちには苗木を植えれば青々とした緑が蘇るイメージであるが、ただ植えるだけでは、森が蘇ることはない。ひとたび荒れてしまった大地に緑を取り戻すためには、こうした村人たちの地道な「育林」への取り組みが欠かせない。そしてはじめて、苗木は大地に根を張り、森は蘇ってくれる。

 村の上部には貴重な水源があり、その水源を守ろうと、村人たちは植林を続けてきた。しかし多くの植林地は、いまや国立公園に飲み込まれてしまい、植林はおろか、育林のための取り組みさえできなくなってしまった。そうした行為は、あとづけで広げられた国立公園の「あるがままの自然を破壊する行為」として、厳しく罰せられることになる。

 しかし国立公園領域が広げられたハーフマイル・フォレストストリップ(=森林保護区の中に設定されていた、人々の利用が認められていた緩衝帯)は、そこに暮らす人と自然が、持ちつ持たれつの関係を築いてきた、日本でいえば里山のような場所である。人による管理の手が加わってはじめて、適切で持続的な森林環境、自然環境を保つことができる。強制的に人の関与を切り離すことの方がよほど自然に対して破壊的であろう。

 現地カウンターパートのTEACA(Tanzania Environmental Action Assosiation)は、ハーフマイル・フォレストストリップから国立公園を外し、地域のイニシャティブによる森林管理を実現すべく、政府各レベル(中央、州、県)の関係機関と協議し、そして国立公園に隣接する村々やキリマンジャロ山麓で活動するNGOに働きかけ、一致団結した動きへとまとめていこうとしている。!

 この1年で、政府の「地域主導による森林管理」への認識は、大いに高まったといえる。次の1年は、さらに大きな動きへと繋がっていくだろう。また、そう期待している。

 みなさまには、ぜひキリマンジャロ山の森を巡る私たちの取り組みに、引き続き関心を持ち、見つめていただきたいと思います。







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