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タンザニアの村で三位一体改革!?

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日本では衆院が解散され、8月末には総選挙が実施される。タンザニアでは来年が、任期5年の満了にともなう大統領選と国会議員選挙である。私たちの活動拠点であるキリマンジャロ山麓のテマ村でも、今年末に同じく任期5年の期間満了にともない、村長選挙が実施される。「アフリカの村で村長が選挙で決まるんだ」と思われる方もおられるかも知れない。

村(村事務所)は、かつてタンザニアがCCM(革命党)の一党支配であったとき、末端の行政を預かる「党の出先機関」として機能していた。複数政党制となった現在はそのようなことはないが、それでも村長選に際して「やはり村長はCCM支持者でなけりゃダメだ」などと言う村人もいるし、立候補者の支持政党別に、村人が投票行動を取るといったことも見受けられる。どこの政党支持者が村長になったからといって、村にお金が多く落ちるなどということはないので、人物本位で選べば良いのじゃないの、とも思うのだが。いずれにしても現在は、日本の村と変わらない、純粋な「行政機関」である。

ところが日本の行政組織を見慣れている目に奇異に感じるのは、そうして公の選挙を経て選ばれた村長が、じつは無給だということである。無給なのだから当然、村長でありながら別の職業に就いている。日本の兼業農家に例えるなら、兼業(兼職)村長ということになろうか。加えて当然ながら、普段は食べていくための仕事が優先されるため、村に村事務所(といっても4~6畳くらいのオンボロの建物のことが多い)はあっても誰もおらず、鍵が掛かっているのが普通である。会議などがあると、村長ほか助役や委員などが集まってきて打ち合わせをする。それらの人もみんな兼職である。

お国に雇われサラリーを貰っている公務員でない以上、立場は「民間人」ということになる。選挙で選ばれ、公職に就く、民間人??行政フロー上、村は明確に行政機構の一角として位置づけられており、そこでの仕事は当然公務であろう。さらに村には村議会というのも存在しない。上記の助役や様々な委員会の役員も、村人が自分たちで決め、ある程度決まった事項についてはその中で話し合われるが、さらに重要な事項については、村人を集めた村会議によって話し合われる。

公選による選出であることを考えなければ、このようなスタイルは日本の「町内会」に近いと思える。村長が無給というと違和感があるが、町内会の会長ならばそれも頷ける。村長を含め、その他の役員が兼職なのもまた然りである。

どうしてこんな中途半端(?)な仕組みになったのか、不思議な気もする。かつて一党支配であった頃の某かの名残なのだろうか?ただ発展途上の貧困国として、国家財政も不足し、行政サービスにも限界がある中で、「自分たちのことは自分たちで決めなさい」という仕組みは、既存の器を上手く流用したのだとしても、その必然性は十分にあっただろう。役所と町内会を比べてみたときに、その違いは選挙のあるなし、給料のあるなしだけでなく、ベクトルが上から下に向いているか、下から上に向いているかにもあるのではないだろうか。すなわち不足を補うために、「住民自治」の仕組みを上手く取り込んだ結果なのではないかと思える。

住民自治による仕組みではあるが、選挙という「公」を通すことで、行政組織の一角としての地位を明確に与える。

こう書くとあまり積極的な見方ではないかもしれないが、これはかなりの英断のようにも思える。住民自治を認めるということは、その権限を住民に委譲するということでもある。

日本では地方分権、地方自治、権限委譲などが叫ばれている。

タンザニアの村に徴税権はないが、国が住民自治を側面から支援しつつ、その実行のためにある程度の徴税権まで認めたら・・・。

三位一体改革の完成版が、もしかしたらタンザニアの村で見られるのかも知れないと思うと、何やら痛快である。







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