【プロジェクトが解決しようとしている社会課題】
岡山県備前市の日生湾は、かつて一面をアマモという海草に覆われていました。アマモの群生する藻場は、魚が外敵から身を守る場所が多く、産卵場所や小魚の住処となり、海水や海底土質の浄化を行う役割も担っています。しかし沿岸の開発や埋め立てによる水質汚濁で、1940年代には560haあった日生の藻場が1985年にはわずか12haにまで減少しました。
その中で、アマモ場の減少が魚の減少と関わりがあると考えた地元の漁師によって、25年前からアマモ場の再生活動が始まりました。しかし、その漁師たちも高齢化し、漁業の後継者も年々減少していることから、新たな活動の担い手が必要となっています。
【解決する方法】
当NPOのネットワークを通して全国の高校生や大学生に参加を呼びかけ、地元漁師と共にアマモの種採りから種まきまでを行います。アマモ場の再生活動を行いつつ、藻場の重要性や漁業の現状を学ぶ環境学習を行うことで、継続的に活動支援を行う若者を増やします。あわせて、市民や子どもたち、企業や団体等の参加も募り、活動の輪を広げていきます。
【プロジェクトのもたらす長期的成果】
藻場の再生により海底土壌や水質の浄化が進むとともに、エビ類等の小型生物が生息し、良好な餌場が形成されます。その餌を求めてクロダイやスズキが、産卵のためにマダイやサワラ、イカ類が入り込み、多様な魚介類が生息し、持続可能な漁業が営まれることが期待できます。
また、この活動を通して市民や子ども、企業や団体等、より多くの人が海に親しむ機会を設け、日生に頻繁に訪れるようになることにより、地域が活性化することも期待できます。
【メッセージ】
日生は日本のどこよりも早く、20年前にアマモ場の再生活動をはじめました。地元の定置網漁師の想いから始まったこの活動を今後も継続して行っていくために、ご協力をお願いします。
【寄付によって達成できること】
1000円あれば、200平方メートルのアマモ場の再生活動を行うことができます。